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自炊して気づいた、興奮と幸せは別物だということ

8月28日
読了時間: 3分

一時期、発酵食にこだわってた。 体にいいからと取り憑かれたようになんでも作って食べた、味噌も納豆もぬか漬けも、とにかく発酵、発酵。


そしたらどうなったか。オナラがやたら出るようになって、腸が張った。 発酵過多なんて言葉があるのか知らないけど、俺の腸は明らかに「摂りすぎだよ」って言ってた。 いいものでも、やりすぎたら余計だ。まずここでひとつ、体に教わった。


そこから食を見直した。 発酵食は続けつつ、食物繊維とタンパク質を意識する。あと、砂糖をできるだけ摂らない。 外の味は、だいたい砂糖を使うから、砂糖を使わない料理をするようになって、自炊が増えた。 気づいたら、痩せてた。


腸を整えて、体を動かす。ほんとにそれだけで痩せる。


自炊を続けてるうちに、面白いことが起きた。 脳が欲しがってるのか、腸が欲しがってるのか、なんとなくわかるようになってきた。 脳が欲しがるのは、だいたい砂糖だ。 甘いものが目に入ると、脳が「欲しい」って騒ぐ。でも、腸はべつにそれを求めてない。 調べてみたら、砂糖はニコチンやアルコールと同じで、脳がすぐに刺激を受け取れるものらしい。 手っ取り早いから我慢が効かなくなるのもわかる。


とはいえ、砂糖を悪者にしたいわけじゃない。体に糖質はいるけど、それは米みたいな炭水化物から摂れば足りる。砂糖は、摂りすぎないようにしてるだけだ。


じゃあ腸が欲しがるものって何なんだ、って話になる。 それをはっきり感じたのが、発酵調味料の味噌と、食物繊維を意識した具と、出汁の素を使わない味噌汁だった。


俺は、煮干しの頭と内臓を取って、ブレンダーで魚粉にして、それを出汁にする。 具は小松菜、玉ねぎ、椎茸。 これが、ものすごく美味かった。 甘いものを食ったときの「うおっ」っていう興奮とは、種類が違う。 じわっと、体の奥のほうから満ちてくる感じ。 ああ、これが体から湧いてくる幸せなんだ、と思った。


そこで腑に落ちた。 興奮と、幸せは、別物だ。 砂糖は興奮をくれる。すぐ来て、すぐ消えて、また欲しくなる。 味噌汁は幸せをくれる。派手じゃないけど、じわっと残る。 腸は第二の脳って言うらしくて、幸せを感じるホルモンの多くは腸から送られる、なんて話も聞いた。 ほんとかどうかは知らない。でも俺の体の実感とは、ズレてない。


べつに、出汁の素を否定してるわけじゃない。 砂糖が入ってるのが多いから、家では使わない。ただ、外で食う出汁の素の味噌汁だって美味い。 幸せっていうより、素直に美味いって感覚に近い。それはそれで、いい。


たぶん俺はずっと、興奮を幸せだと思い込んでた。 砂糖の刺激でかき消されて、体の声が聞こえてなかっただけだ。 余計なものを抜いたら、もともと知ってたはずの幸せが、ちゃんと聞こえるようになった。


だから俺は、こう食べるって決めた。 脳がうるさく欲しがるものより、腸が静かに求めるものを。 それだけのことだった。


  • 脳が欲しがるのは砂糖の「興奮」、腸が欲しがるのは体にいい「幸せ」

  • 興奮はすぐ来てすぐ消える。幸せはじわっと残る

  • 余計を抜いたら、体がもともと知ってた幸せが聞こえてきた

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